四国へ

二〇〇七年十二月二十七日から四日間、大堂海岸へのクライミングツアーに出かけた。メンバーは、にちょさん、居眠り猫さん。二十七日深夜に出発。一時頃に秦野 IC から高速に乗る。東名高速、名神高速、明石海峡、鳴門大橋を経て四国へ上陸。淡路島辺りで明るくなってきた。天気は予報通りの晴天。高松自動車道下りの豊浜 SA でうどんを食べたがおいしくなかった。まず麺のこしがない。出汁は化学調味料が強くて後味が悪い。五百円以上するんだから、もう少しがんばって欲しいと思った。
高松自動車道から高知自動車道へ。南国市の辺りで視界に太平洋が広がった。終点の須崎 IC で下りる。国道 56 号線を西に走り、ビオスおおがたという道の駅で休憩。暖かい。少し暑いぐらいに感じた。道の駅からは砂浜が広がっていて海を望むことができる。近くでは馬が飼われていた。物産館で食材とお弁当に鯛と鯵の姿寿司を買う。

道の駅から海を望む
ミンククジラの標本

足摺岬

足摺岬を見学することにした。四万十市を過ぎた辺りから雲行きが怪しくなってくる。そのうち雨がふり始めた。夏の夕立ちのような雨だ。土佐清水港から足摺岬へ。伊豆半島に雰囲気が良く似ている。半島の峠道を走っていると晴れ間が覗き始めた。にわか雨だったようだ。二十分ぐらいで突端に到着。市営駐車場に車を止めて遊歩道へ下りて行く。

遊歩道へ下りる

白山洞門

遊歩道を下りて行くと石浜が広がる。海を眺めながら買ってきた姿寿司を食べる。なかなか美味しい。ここには白山洞門というのがあった。脇にある鳥居をくぐると鎖がフィックスされていて洞門の頂上へ抜けることができる。頂上には小さな祠がまつられていた (アプローチは危ないので注意)

白山洞門

「白山洞門は白山神社の下方にあり、大きさは高さ十六メートル、幅十七メートルで波の浸蝕でできた典型的な海蝕洞門。足摺岬は海蝕による洞窟、洞門に恵まれており、この白山洞門は花崗岩の洞門のなかでは日本一の規模。天然記念物」── 土佐清水市ページ

白山洞門 5.9+ を登るにちょさん

足摺七不思議

足摺岬には七不思議というのがある。亀の形をした石、地獄まで通じる穴、孝行心を試すことができる石など。にちょさんはビロー樹やソテツなどの植物を熱心に観察していた。

遊歩道
亀石

足摺岬展望台

四国最南端から太平洋を望むことができた。台風の中継で使われるテレビカメラも設置されている。外壁を見ると調度良い感じにホールドやスタンスがある。にちょさんによると 5.7 ぐらいだとのこと。灯台の断崖には海鵜が営巣していた。中浜万次郎の銅像の前で親切な方がいろいろと教えてくれた。ここ以外にも黒潮の接岸点や巨石文化の遺跡などがあるらしい。遠い昔黒潮に乗ってやってきた我々の祖先が流れ着いたのかもしれない。土佐清水さかなセンターに立ち寄る。おおきい鯵が十匹二百円だった。さわらのさく、かつおのたたきを買ってベルリーフ大月に向かう。

足摺岬灯台

キャビン

十八時頃ベルリーフ大月に到着。買ってきたかつおのたたき、鯵とさわらの刺身で乾杯。どれも新鮮で美味しい。鯵のあらでスープを作る。濃厚な出汁。塩だけで十分美味しかった。二日目 (12/28) はクライミングの予定だったが朝から雨糢様。朝寝して十時頃起き出す。遅い朝食を食べ出発。大堂海岸のアプローチを確認した後、観音岩、柏島などを見る。午後から愛媛県愛南町にある一本松温泉に行った。途中宿毛の道の駅で大きな鯛をまるごと一匹購入する。これも刺身が絶品。兜煮、あらと野菜くずのスープと堪能することができた。

滞在したキャビン

大堂海岸

三日目 (12/29) 朝から晴天。モンキーエリアへ向かう。アプローチは歩き易いが距離は長い。十一時頃岩場到着。想像していた通りのスケールだった。まずアップでもぐらたたき 5.7 に取り付く。これは簡単に OS。花崗岩で結晶の粒が大きいのでフリクションが良い。そして今日の目標のスーパークラクック 5.9 に取り付いた。最初のフィンガーのセクションで少し力がいる。傾斜が無いのでしっかりと足を決めれば休むことができる。後半はハンド。途中で一ヶ所だけフィストを使うところもある。なんとか一撃。他のクライマーが登っているのを見てしまったので OS ではない。長いので充実する。登り終えると一仕事終わったという感じ。いやあ良いルートだ。にちょさんと猫さんは楽々 OS。翌日はセイシクラック 5.10b に取り付いてみようということになったが雨が降ってしまった。今回のツアーではこの二本を登ったのみとなった。

アプローチ もぐらたたき 5.7 を登る猫さん スーパクラック 5.9 を登るにちょさん スーパクラック 5.9

忘年会

ニシゲルさん、フジさんが合流してくれたので夜は忘年会。最近クライミングで一緒することは少なくなったが、二人とも元気そうだった。この後、行き先を決めない旅を続けるそうだ。大堂海岸で知り合った大阪のクライマーから、関西でクラックを登ることができる岩場情報を聞いた。名張、香落谷というところで、素晴しいクラックがあるらしい。いつか行ってみたいと思った。

キャビンの前で

道後温泉

最終日 (12/30) は雨だったので朝から帰途につく。道の駅ふれあいパーク大月に立ち寄る。にちょさんと、猫さんは、朝しめたばかりの新鮮なブリを丸ごと一匹購入。その後道後温泉へ。宇和島側を走ったが結構距離があった。海岸線の景色がすばらしい。

道の駅でブリを品定め 道後温泉街

旅のおわり